臨床研究について Clinical Research
構造的心疾患
経皮的僧帽弁接合不全修復システムを用いた僧帽弁閉鎖不全に対する治療介入の
有効性と安全性に関する多施設レジストリー研究
本邦では2018年4月以降、また当院においては同年10月より経皮的僧帽弁接合不全修復システムを用いて僧帽弁閉鎖不全に対する治療が行えるようになりました。我が国における手術リスクの高い器質的ないし機能性僧帽弁閉鎖不全症を有する患者に対する経皮的僧帽弁接合不全修復システムを用いた治療の安全性モニタリングのため、また本治療法の安全性や有効性を確立するため、症例の全例登録が行われており、当院も本レジストリー研究に参加しています。
心血管病に対する運動負荷心血管磁気共鳴画像検査に関する前向き観察研究
MRIは心容積評価におけるゴールデンスタンダードとされており、心筋性状や血流評価も可能であることから、心エコーと並んで循環器診療に欠かせない画像診断ツールです。
近年では、運動負荷時の心機能評価が注目されており、当院ではMRI対応エルゴメーターを用いた運動負荷心臓MRIによる動的心機能評価を実施しています。運動負荷心臓MRIを行えるのは国内では数施設に限られています。一般的にMRIは頻脈時の撮像に制限があるとされていますが、当院では放射線科との密接な連携のもと、頻脈時にも解析可能な撮像シークエンスを導入しています。これにより、運動負荷によって心拍数が上昇した状況においても、高精度な画像取得と解析が可能となり、運動時の詳細な心機能評価を実現しています。
僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症といった弁膜症疾患は、運動時に症状が顕在化する疾患群であり、安静時評価だけでは不十分な可能性があります。運動負荷心臓MRIにより、安静時検査のみでは捉えることが難しい運動時の弁逆流増悪、心機能障害、循環動態異常を可視化することが可能となり、症状出現の機序や病態進行に関する新たな知見が得られ、さらには適切な治療介入タイミングの解明の一助となると考えています。
運動負荷心臓MRIにより明らかとなった
運動時に増悪する僧帽弁閉鎖不全症