診療 Treatment
高血圧
高血圧はサイレントキラー
高血圧は日本人の全死亡に寄与する因子の第2位であり、心血管病(脳卒中および心疾患)の最大の危険因子です。高血圧は死亡に寄与する一方で、無症状のうちに発症し進行することが多く、「サイレントキラー」と呼ばれています。
高血圧は本態性高血圧と二次性高血圧とに分類され、二次性高血圧の場合は従来の薬物治療とは治療アプローチが異なります。したがって、高血圧において二次性高血圧を鑑別することは重要です。
高血圧の治療
本態性高血圧の治療において、生活習慣の修正と薬物治療が重要です。また、血圧管理には患者さんの家庭血圧測定が強く推奨されています。高血圧患者さんにおける降圧目標は、多くの場合、診察室血圧 130/80 mmHg未満、家庭血圧 125/75 mmHg未満です。
高血圧の新規治療:
腎デナベーション治験
近年、欧米を含む諸外国では、コントロール不良の高血圧や治療抵抗性高血圧に対して、腎デナベーション治療という非薬物療法が承認されています。
高血圧は様々な循環器疾患の原因となるにもかかわらず、薬物降圧治療中の患者における目標血圧の達成率は十分ではありません。近年、経カテーテル的に腎交感神経を焼灼する「腎デナベーション」治療が新規の降圧治療として注目されています。現在、日本では、コントロール不良の高血圧患者を対象に腎デナベーションの治験中であり、欧米に次いでデバイスの早期承認が期待されます。九州大学病院では、腎デナベーション治験を積極的に推進しています。
詳細は担当の篠原啓介()までお問い合わせください。
治験対象の患者様
| 血圧 | 収縮期140mmHg以上180mmHg未満、かつ 拡張期90mmHg以上110mmHg未満 |
|---|---|
| 降圧薬 | ARB+CCBの降圧剤2剤のみを服用 |
| 年齢 | 20歳以上、75歳以下 |
主な除外基準
- 二次性高血圧の患者(ただし、睡眠時無呼吸症候群は組入れ可)
- 1型糖尿病又はコントロール不良の2型糖尿病(HbA1c 8.4%以上)の患者
- eGFRが40mL/min/1.73m2未満の患者
- 持続性心房細動を合併している患者
- 降圧作用を有する薬剤(β遮断薬、ARNi、MRAなど)が中止できない場合
- ペースメーカー、ICD、CRT-D植え込み後の患者
- 原発性肺高血圧の患者
- 6ヵ月以内に重度の心血管系イベント、又は重度の脳血管系イベントの既往がある患者
- 慢性活動性炎症の腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎等)の既往又は合併がある患者
- 深夜勤務者(22時を超える勤務が平均週2日以上)
- 造影剤に対して禁忌症又は許容できないアナフィラキシー反応、コントロール不能なアレルギーが確認された患者