診療グループ

成人先天性心疾患

  • 成人先天性心疾患チームでは2011年より本格的な成人先天性心疾患外来を開始し、心房中隔欠損症などの単純心奇形からFontan手術を受けた単心室症まで、全ての成人先天性心疾患の診療にあたっています。
  • 福岡市立こども病院をはじめとした小児施設からの患者の移行(transition)を積極的に行っています。
  • 外来での心エコー検査、心臓CTや心臓MRIによる評価を積極的に行っています。また、心臓外科での手術前の方は、入院の上、心臓カテーテル検査なども行っています。
  • 2013年より経皮的心房中隔欠損閉鎖術を開始し、その他、肺動脈・肺動脈弁・三尖弁など先天性心疾患術後に問題となる構造的心疾患に対するカテーテルインターベンションも行っています。
  • 頻脈性不整脈や徐脈性不整脈などの不整脈に対して、不整脈チームと協力して、カテーテルアブレーションやペースメーカー植え込み術を行っています。

成人先天性心疾患チーム 坂本一郎

成人先天性心疾患外来

  • ACHD外来への新規紹介患者数

  • 紹介患者の内訳

先天性心疾患は100人に1人生まれ、心臓外科手術の進歩により、今では95%以上が成人に到達します。そのため、日本国内には成人の先天性心疾患患者が約50万人いると言われ、小児の先天性心疾患患者よりも多くなっています。

こうした成人症例までこども病院でフォローしていくことは困難で、特に入院加療が必要になった場合に入院する病棟をどうするのかという問題があり、当科が積極的にこの領域に関わることになりました。心室中隔欠損症のように根治可能な疾患もありますが、複雑心奇形術後症例では成人後に問題が生じることが多々あり、専門医療機関でのフォローが必須になります。

Fallot四徴症と完全大血管転位症

  • Fallot 四微症術後のドロップアウト症例 43歳・男性

  • 重度肺動脈弁閉鎖不全症、重度三尖弁閉鎖不全症、心房細動合併し心不全入院を繰り返す

複雑心奇形最重症の単心室症の患者は薬物治療が行われるため、ドロップアウトすることは少ないのですが、Fallot四徴症(TOF)や完全大血管転位症(TGA)術後症例は、時代によっては根治と説明されており、専門医療機関でフォローされていないことが稀ならずあります。症状が出現するまで長い時間を要しますが、適切な時期に介入を逃すと働き盛りの年齢で、心不全・不整脈などで入院を繰り返すことになります。

心房中隔欠損症(ASD)

一方、成人になってから見つかる先天性心疾患もあり、心房中隔欠損症(ASD)がその代表的な疾患です。ASDは50歳くらいまでは症状なく経過しますが、60歳以降では心不全・不整脈で入院することになり、QOLが大きく低下します。従来は外科的に開胸開心術が必要でしたが、当科では新しい治療として2013年より経皮的心房中隔欠損閉鎖術(ASO)を実施しています。

成人先天性心疾患チーム

左より日浅、山村(小児科)、坂本、児玉(福岡市立こども病院小児科)、藤野